50th Memorial Annual Meeting of Japanese Society of Clinical Neurophysiology (JSCN)

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 脊椎脊髄・神経叢疾患

[P20-3] 脳脊髄液漏出症による多髄節性筋萎縮症の2例

二宮怜子, 青原健太, 関谷智子, 田村暁子, 柴田益成, 當間圭一郎, 西中和人, 宇高不可思 (住友病院脳神経内科)

脳脊髄液漏出症による多髄節性筋萎縮症(MSAM:multisegmental amyotrophy)を2例経験したので報告する。症例1は68歳男性。約20年の経過で両上腕の筋萎縮、筋力低下が進行した。上肢の腱反射は低下し、両側C5-6髄節領域に筋萎縮、筋力低下を認めた。脊椎MRIでC2-3レベルにsnake eye appearance、C2-L1レベルの硬膜外に液貯留像を認めた。症例2は65歳男性。43歳時に激烈な頭痛、頸部痛があり、翌年から握力が低下し、約20年の経過で両上肢の筋萎縮、筋力低下が進行した。腱反射は全般性に低下し、両側C5-Th1髄節領域の筋萎縮、筋力低下、C4-Th3領域の温痛覚の低下を認めた。脊椎MRIでC4-7レベルにsnake eye appearance、C3-Th12レベルの硬膜外に液貯留像がみられた。2例ともCTミエログラフィーを施行し、MSAMと診断した。MSAMの病態は、髄液貯留が脊髄を圧迫し、前角障害を生じたとする説等が推測されている。当院での電気生理学的検査の検討も含め、考察する。