50th Memorial Annual Meeting of Japanese Society of Clinical Neurophysiology (JSCN)

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 脊椎脊髄・神経叢疾患

[P20-5] 術中後脛骨神経刺激による短潜時体性感覚誘発電位の基準範囲の検討

今城靖明, 舩場真裕, 永尾祐治, 坂井孝司 (山口大学 大学院医学系研究科 整形外科)

【目的】術中後脛骨神経刺激(PTN)による短潜時体性感覚誘発電位(SEP)の基準範囲を検討する。【対象】2011/1~2020/4まで全身麻酔下の脊椎手術症例のうち、症状が片側もしくは神経脱落症状を認めなかった143例(性別:男83、女60、年齢:58歳)を対象とした。陽性波頂点(P1)潜時、陰性波頂点(N1)潜時、振幅(peak-peak)が年齢、身長に影響されるか検討した。【結果】P1潜時41.2 ± 3.8 ms, N1潜時50.5 ± 5.7 ms, 振幅2.2± 1.5 uVであった。P1、N1潜時ともに年齢・身長に明らかな相関を認めたが、振幅は年齢・身長ともに相関はなかった。振幅の基準範囲は0.31~5.91uVであった。【考察】P1・N1潜時は年齢と身長に影響されるため、PTN-SEPの異常は振幅で判断すべきであることが分かった。PTN-SEPは薄束を上行する電位であるため、薄束機能はPTN-SEPの振幅で判断できるかもしれない。