日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 脊椎脊髄・神経叢疾患

[P20-7] 帯状疱疹に関連した腕神経叢障害の一例

山田剛平 (名古屋市立西部医療センター 脳神経内科)

帯状疱疹に合併する稀な神経障害の一つに腕神経障害があり、既報告例では上幹の運動障害が多い。今回、腕神経叢下幹領域の運動麻痺を来した症例を経験した。症例は69歳男性。骨髄異形成症候群の治療中であった。帯状疱疹発症後7日後から左手の動かしにくさを自覚し、皮膚科より脳神経内科へ紹介された。帯状疱疹はほぼ上肢全体に及んでいた。左手の屈筋や伸筋にMMT2から3レベルの麻痺がみられる一方、近位筋の筋力は保たれていた。感覚障害は右母指や示指が高度であったが、概ね上肢全体に及んでいた。神経伝導検査では左前腕外側皮神経、左前腕内側皮神経の感覚神経活動電位の振幅は低下し、針筋電図検査ではC8-Th1領域の筋において神経原性変化がみられた。腕神経叢MRIでは腕神経叢にT2強調画像で高信号あり、Gd造影効果も認めた。アシクロビルを点滴し、1か月後には麻痺はわずかに改善を認めた。