[P21-10] 脱髄性ニューロパチーの臨床病型と自己抗体に基づいた電気生理学的特徴の比較
【目的】脱髄性ニューロパチーの電気生理学的特徴を、臨床病型と自己抗体に基づいて比較する。【方法】自己抗体陰性typical CIDP(typical)、自己抗体陰性DADS(DADS)、抗NF155抗体陽性CIDP(NF)、抗MAG抗体関連ニューロパチー(MAG)の連続症例の神経伝導検査所見を比較した。統計解析にはSteel-Dwass検定、Fisher正確検定を用いた。【結果】Typical27例(平均52.1歳)、DADS8例(平均69.3歳)、NF7例(平均35.1歳)、MAG18例(平均69.6歳)が対象となった。脛骨神経CMAP振幅はtypicalで4.6±4.3mV、DADSで0.7±1.1mV、NFで0.5±0.4mV、MAGで0.6±1.0mVと、typicalよりその他の群で低かった(P<0.05)。Abnormal median normal sural response(AMNSR)は、typical、NFでそれぞれ55.6%、42.9%に見られたが、DADS、MAGではそれぞれ12.5%、11.1%であった(P<0.01)。【結論】DADS、NF、MAGは下肢の軸索変性が強い。TypicalとNFはAMNSRが見られやすい。