日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 末梢神経疾患

[P21-3] 特発性腓腹神経障害の1例

國保倫子1, 金景成1, 井須豊彦2, 松元秀次3, 森本大二郎4, 岩本直高4, 森田明夫4 (1.日本医科大学 千葉北総病院 脳神経センター, 2.釧路労災病院 脳神経外科, 3.日本医科大学千葉北総病院 リハビリテーション科, 4.日本医科大学 脳神経外科)

【症例】75歳男性。糖尿病と3回の腰椎手術歴があるが、下肢のしびれが遺残した。しびれは足背を含まず両下腿後外側に限局した。症状の領域と神経に沿った複数のTinel様徴候から腓腹神経障害を疑った。電気生理検査では脛骨神経と腓骨神経の伝導速度は両側とも正常下限であった。腓腹神経の神経伝導速度は右30.2m/sec、左32.6m/secと低下していた。インチング法では右が外果中央から中枢13.5cmで、左は同10.5cm及び13.5cmで振幅変化あり、両側腓腹神経障害が強く疑われた。Tinel様徴候陽性部を局所麻酔薬でブロックすると症状は改善し、現在経過観察中である。【考察】腓腹神経はS1、S2由来の純粋な感覚神経であり、骨折や捻挫などの外傷や、医原性による神経障害が報告されている。今回、臨床症状と電気生理検査から腓腹神経障害と診断したが、診断の適正及び今後の治療について相談したい。