50th Memorial Annual Meeting of Japanese Society of Clinical Neurophysiology (JSCN)

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 末梢神経疾患

[P21-4] 当院における絞扼性総腓骨神経障害の診断と治療

國保倫子1, 金景成1, 井須豊彦2, 松元秀次3, 森本大二郎4, 岩本直高4, 森田明夫4 (1.日本医科大学 千葉北総病院 脳神経センター, 2.釧路労災病院 脳神経外科, 3.日本医科大学千葉北総病院 リハビリテーション科, 4.日本医科大学 脳神経外科)

【目的】絞扼性総腓骨神経障害の診断における電気生理検査には偽陰性がある。理由として発症機序への動的絞扼の関与が示唆されている。今回、当科での絞扼性総腓骨神経障害の診断と治療について報告する。【方法】2017年7月~2020年4月に施行した絞扼性総腓骨神経障害に対する手術例(16例17肢)の臨床症状と電気生理検査の結果、治療成績について検討した。【結果】電気生理検査では11肢で異常所見(神経伝導速度の低下、振幅の低下)あるも、6肢は正常範囲であり、うち5肢はしびれと痛みのみ、6肢全例で歩行により症状増悪した。神経剥離術後、臨床症状は15肢で改善、2肢で不変であり、電気生理検査で正常範囲の6肢では4肢が改善、2肢は不変であった。【結論】絞扼性総腓骨神経障害は、電気生理検査で異常がなくとも、動的絞扼により発症することがある。診断に際し、この点を考慮し治療方針を検討する必要がある。