[P23-4] 健常者における横隔膜筋厚と口腔内圧の検討
【目的】健常者における横隔膜筋厚と口腔内圧との関連について検討した.【方法】対象は,健常ボランティア28名(男性13名,女性16名).横隔膜筋厚はBモードにて最大呼気時と最大吸気時の右横隔膜像を描出した.また,横隔膜筋厚変化率(%)=(吸気時筋厚-呼気時筋厚)/吸気時筋厚×100を算出した.口腔内圧を用いた呼吸筋検査は最大口腔呼気内圧(MEP)と最大口腔吸気内圧(MIP)を測定した.【結果】男性の横隔膜変化率平均値は女性と比較し優位に高値を示した.(67% vs 57%, p < 0.001)MEPとMIPは,男性のみ横隔膜変化率と有意な正の相関を示した(r = 0.710 p = 0.007,r = 0.561,p = 0.046).【考察】性別が横隔膜筋厚や口腔内圧に影響を及ぼす因子となり得ることが示唆された.本邦では横隔膜超音波検査や呼吸筋検査の基準値や予測値がなく、それらの作成は性別を考慮してデータを収集する必要があると考えられた.