[P24-3] 頚椎症性脊髄症における前屈圧迫増大症例の脊髄障害伸展様式~KinematicCTミエログラフィーと脊髄誘発電位からの検討~
前屈で脊髄圧迫が増大する頚椎症性脊髄症(CSM)について、画像・電気生理学的・臨床所見を検討した。CSM に対して後方手術を行い,術前Kinematic CTMを行い、術中脊髄誘発電位(SCEPs)で障害高位を同定し得た79例を対象とし、後屈で圧迫増大する例をGroup E、前屈で圧迫増大する例をGroup Fとした。Group FではSCEPs全障害型が少ないにも関わらず、特に術前JOAスコア(下肢)が有意に低く、一般的な脊髄横断面の障害進展様式だけでは病態説明が困難であった。前後屈でのC2-7前弯角は前屈群で小さく、前方椎体すべりが大きく、動的因子であるCSA変化量が有意に小さいことから、後弯と前方すべりによる脊髄循環障害の関与の可能性が考えられた。