[P25-25] 収縮強度が異なる静止課題を観察した際の脊髄前角細胞の興奮性について
【目的】右母指球上の筋群の収縮強度を変化させた静止映像を観察課題とし、脊髄前角細胞の興奮性の変化についてF波を用いて検討した。【方法】健常者16名(平均年齢26.5歳)を対象とし、課題は、右手の母指と示指によるピンチ肢位の映像(課題A)と、母指と示指で強くピンチしている映像(課題B)各々を観察することとした。F波は、座位にて右側の正中神経を刺激し、右母指球上の筋群より1分間測定した。続いて4分間の休息後、パソコン画面で映像を見せながら再度1分間測定した。検討項目は、安静時を1とした振幅F/M比相対値とした。【結果】課題Bの振幅F/M比相対値は課題Aと比較して増加傾向であった(p=0.07)。【結論】提示された静止課題を対象者が視覚的に認識できたことが誘因となり、映像内で動員されたと考えられる当該筋に対応する脊髄前角細胞の興奮性に対して何らかの影響が及ぼされた可能性を推察する。