[P26-4] 片麻痺患者の歩行における麻痺側下肢のCOPと床反力の関係
【目的】脳卒中片麻痺患者の歩行中のCOPは, 歩行の指標となる. しかし, 力学的観点との結びつきは報告が無く, COPが歩行のどの要素に寄与しているかは不明である. よって, 本研究は, 麻痺肢COPと床反力の関係を検証した.【方法】片麻痺患者4例に足底板COP測定機を装着し, 床反力上の自由歩行を実施した. 解析は, 同期が確認された38歩を対象とした. COPを前後, 内外側に区分し, 区画毎のCOP距離と床反力を統計処理した. なお, 本研究は, AMED(JP20he2202005)の支援を得て実施された.【結果】踵部COPと垂直成分(Fz)の間に負の相関(R=-0.85, P<.01), 前方推進力(Fy)との間には正の相関(R=0.84, P<.01)が同定された. Fyと前内足部COPの間に負の相関(R=-0.87, P<.01), 前外足部COPとの間に正の相関(R=0.76, P<.01)が同定された.【結論】麻痺肢COPは, 個々の歩行のFz成分やFy成分と関連することから, 分析指標に有用である可能性が示唆された.