日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

講演情報

一般演題ポスター

一般演題ポスター 術中モニタリング

[P27-11] 乳児脊髄手術時の術中神経生理モニタリング

埜中正博1, 板倉毅2, 斎藤貴徳2, 淺井昭雄1 (1.関西医科大学 脳神経外科, 2.関西医科大学 整形外科)

【目的】神経生理モニタリングが困難であると考えられている乳児の脊髄手術時に経頭蓋MEP、下肢SEP、および球海綿体反射(BCR)の3種類のモニタリングを実施し、それぞれを比較検討した。【方法】対象となったのは6か月未満の症例5例。手術時平均日齢は104.4日、手術時平均体重は6.2kgであった。全例脊髄脂肪腫の手術時にモニタリングを実施した。【結果】MEPは3例で計測が可能であった。計測できなかった症例はいずれも生後3か月未満で、以降の症例はすべて計測が可能であった。一方SEPについても計測できたのは3例であったが、月齢との関連はなかった。MEP,SEPともに計測できた症例は術中波形の変動はなかった。BCRは5例とも計測することが可能であり、3例で術中に波形の振幅に変動を認めた。全例とも術後新たな症状出現を認めなかった。【結語】乳児脊髄手術における術中神経生理モニタリングは、複数の方法を組み合わせることで可能であった。