[P27-16] 硬膜内髄外腫瘍手術における術中脊髄モニタリングの精度とアラーム発信に影響する因子の検討
【目的】硬膜内髄外腫瘍(以下IDEM)手術における術中モニタリングは、その精度について報告が少ない。IDEM手術の術中モニタリング精度とアラーム発信に影響する因子を検討した。【方法】IDEM手術中に経頭蓋電気刺激筋誘発電位でモニタリングを行った35例で、アラーム発信率と発信時の要因、病巣部位(高位、横断面の部位)、術前麻痺を調査しそれぞれの関連を調べた。【結果】モニタリングの精度は感度50%、特異度63.6%、陽性的中率7.7%、陰性的中率95.5%で、腫瘍の部位や術前麻痺はアラーム発信に関連はなかった。アラーム発信要因は、腫瘍摘出操作時13例(65%)で7例がレスキュー症例であった。腫瘍摘出操作以外が7例(35%)で、偽陽性例では腫瘍摘出操作以外でアラームが発信されることが多かった。【結論】腫瘍摘出操作時のアラームは、潜在的神経損傷を示唆し、適切なタイミングでの介入が必要と思われる。