[P27-18] 腰部脊柱管狭窄症の内視鏡下除圧手術における術中誘発筋電図の振幅増大現象とそのタイミング
【目的】手術操作の際の振幅増大現象と術式について考察する。【対象と方法】腰部脊柱管狭窄症の内視鏡下除圧術を施行した31例にて、1-術野展開、2-椎弓間の骨性除圧、3-黄色靭帯露出(floating)、4-黄色靭帯正中縦割、5-黄色靭帯含む軟部組織除去、6-硬膜管・神経根の露出の各タイミングでBr(E)-MsEPの電位変化、術後神経症状の変化との相関を検討した。【結果】振幅変化は24例/31例、77.4%に認め、タイミングは1; 18%、2; 40%、3; 12%、4; 6%、5; 12%、6; 12%であった。【考察および結語】除圧に伴う振幅変化は骨性除圧中に観察されるものが多く、完全な除圧前に振幅増大現象が認められた。これは骨性除圧のみ行えば軟部組織の完全な切除を行わなくとも症状改善が見込める可能性を示唆している。本結果は除圧手術が手術操作のどの段階までを要求しているかということを再考し、術式そのものを再検討するきっかけとなる可能性がある。