[P27-6] 小児脳外科におけるテタヌス刺激によるMEP増幅効果の検討
【目的】小児において術中MEPモニタリングの導出率は低い。テタヌス刺激による増幅法が有用か検討した。【方法】連続31例の小児腰仙部手術において、通常の経頭蓋MEP(c-MEP)に加えて、テタヌス刺激後のMEPを測定した。テタヌス刺激は、一側の正中神経と脛骨神経の刺激(mt-MEP)と、陰部神経の刺激(p-MEP)を行った。それぞれのMEPでのモニタリング成功率と、テタヌス刺激による振幅増幅率をmt-MEPとp-MEPの間で比較した。【成績】モニタリング成功率はc-MEP、mt-MEP、p-MEPの順に高かった(63.3%、72.6%、87.5%、Bonferroni補正後p<0.01)。c-MEPと比較してテタヌス刺激による振幅増幅率は、p-MEPの方がmt-MEPに較べて有意に大きかった(3.64±4.03 vs 1.98±2.23, p<0.01)。【結論】術中MEPが導出しにくい症例において、p-MEPが術中モニタリングとして有用になるかもしれない。