日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 基礎神経生理

[P28-1] 筋に関係する経絡上の経穴および支配神経上の経穴に対する経穴刺激理学療法が脊髄運動神経機能の興奮性に与える影響

前田翔梧1, 伊藤夢基1, 島地陽登1, 松下可南子1, 安井柚夏1, 福本悠樹2, 東藤真理奈2, 谷万喜子2,3, 鈴木俊明2,3 (1.関西医療大学 保健医療学部 理学療法学科, 2.関西医療大学 臨床理学療法学教室, 3.関西医療大学大学院 保健医療学研究科)

【目的】経穴刺激理学療法(ASPT)の従来の方法である対象筋に対応した経絡上の経穴への刺激と、支配神経上の経穴への刺激のそれぞれが脊髄運動神経機能の興奮性に与える変化に差異が生じるか、F波を用いて検討した。【方法】健常者20名に対し、正中神経刺激することにより母指球上の筋群からF波を導出した。刺激経穴は母指球上の筋群に対応した経絡上の経穴である尺沢(上腕二頭筋腱の外側)と、母指球上の筋群の支配神経である正中神経の走行上の経穴であるゲキ門(前腕掌側中央)とし、それぞれにASPT抑制手技を行った。F波の計測は安静時、ASPT試行中、刺激直後、5分後、10分後、15分後に行った。【結果】尺沢、ゲキ門のいずれの刺激においても出現頻度は刺激時と比較して刺激直後、5分後、10分後、15分後にて低下した。【結論】筋に関係する経絡上の経穴と支配神経上の経穴に対するASPT抑制手技は、共に脊髄運動神経機能の興奮性を抑制する可能性が示唆された。