[P29-3] スマートフォンを用いた情動刺激後における脳波の次数中心性
【目的】本研究は、スマートフォン上に表示される画像による情動刺激を受けた時の脳波を調べるため、有向ネットワーク解析における次数中心性を用いて、脳波パターンの違いを抽出することを目的とした。【方法】被験者は健常成人23名とし、実験前に心理検査によりストレスあり群とストレスなし群に分類した。実験は、ポジティブで安らぎを与えるような安静刺激、ホラー映画のような恐怖感を与える不快刺激を用意し、携帯端末からの視聴覚刺激として被験者に提示して脳波を測定した。脳波の解析帯域はα1帯域(8―10 Hz)とし、コヒーレンス解析により部位間の位相差を計算し、位相差を元として有向ネットワークを形成し、電極毎の次数中心性を求めた。【結果】ストレスなし群の安静刺激時の前頭両側頭部は不快刺激時と比較して、入次数が高値を示した。【結論】有向ネットワーク解析を用いることで、脳波パターンの違いを抽出可能であることが示唆された。