日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

講演情報

一般演題ポスター

一般演題ポスター 脳機能画像(fMRI・NIRS等)

[P3-5] 健常者の脳灰白質容積の変動性について

渡邉拓1, 小島翔2,3, 長坂和明2,3, 大野健4, 櫻井典子4, 児玉直樹2,4, 大鶴直史2,3, 大西秀明2,3 (1.新潟医療福祉大学大学院 医療福祉学研究科, 2.新潟医療福祉大学 運動機能医科学研究所, 3.新潟医療福祉大学 リハビリテーション学部理学療法学科, 4.新潟医療福祉大学 医療技術学部診療放射線学科)

【目的】Voxel Based Morphometry(VBM)は,磁気共鳴画像法(MRI)で撮像した脳画像から脳灰白質容積を算出することが可能な手法である.本研究では,数ヶ月の間隔を空け撮像した脳画像を用い,脳灰白質容積の変動性を明らかにすることを目的とした.加えて,脳由来神経栄養因子(BDNF)遺伝子多型が脳灰白質容積の変動性に及ぼす影響についても解析した.【方法】健常成人40名(22.2±2.3歳,Val/Val型17名,Val/Met型13名,Met/Met型10名)を対象とした.MRI撮像には3T-MRI装置を用い,約4か月(115.6±42.8日)の間隔を空けて2回撮像した.各時点の全脳および局所脳灰白質容積はVBMを用いて算出し,級内相関係数(ICC)を求めた.【結果】BDNF遺伝子多型に影響されず,全脳および局所脳灰白質容積で高いICCを示した.【結論】数ヶ月間の間隔を空け計測した健常者の脳灰白質容積は安定していることが明らかになった.