[P4-1] 視覚用ヘッドセット型脳波計の開発と個人の空間周波数特性の計測
【目的】個人の視覚特性の客観的な評価を目的に,ヘッドセット型脳波計を開発,個人の空間周波数特性を定常状態視覚誘発脳磁界及び電位で評価した。【方法】下半視野刺激に対する1次視覚野のダイポール個人差を考慮してPO7,O1,Oz,O2,PO8,F3,Fz,F4の8電極を選定し,簡便に装着可能な誘発脳波計を試作した。22名の被験者を対象に下半視野に9種(0.4cpd~5.0cpd)の空間周波数を15Hzでランダムに呈示,306Ch脳磁図及び開発脳波計を用いて,空間周波数ごとの15Hzパワー値を評価した。【結果】最大パワーとなる空間周波数は個人で異なり1cpd付近と3cpd付近をピークとする二峰性に分布した。脳磁図と脳波で求めた空間周波数特性は16名で良く一致した。【結論】計測した空間周波数特性は異なる装置,計測日であっても高い再現性を示し個人の見え方の特性を反映すると考えられた。開発した脳波計は個人の見え方の簡便な評価に有用な手段になる事が期待できる。