日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

講演情報

一般演題ポスター

一般演題ポスター 体性感覚誘発電位・体性感覚誘発磁界

[P5-2] 巨大SEPおよびC反射の意義:筋力低下を呈する焦点てんかんにおける検討

高田こずえ1, 谷口美奈2, 奥村安裕美2, 出村彩郁3,4, 木下真幸子1 (1.国立病院機構 宇多野病院 脳神経内科, 2.国立病院機構 宇多野病院 臨床検査科, 3.医療法人 道器 さくらいクリニック, 4.京都大学 大学院 医学研究科 臨床神経学)

【目的】筋力低下を呈する焦点てんかん症例において巨大SEPおよびC反射の意義を検討する。【方法】症例は後頭葉起始焦点てんかんの48歳男性。意識障害が遷延(Day 0)、翌日回復したが右優位の両下肢筋力低下が持続、Day 12に下肢SEPを施行。記録機器Neuropack MEB-2216(日本光電)、サンプリング周波数10kHz。0.2msecの矩形波を用い、筋収縮が確認できる最小強度の110%で、内果にて後脛骨神経を1Hzで刺激し約50回加算。銀・塩化銀皿電極を使用、記録電極Cz‘、基準電極を刺激側耳朶としてSEPを導出、正常被験者の平均+2SDを振幅の上限とした。母趾外転筋筋腹と母趾基部に電極を装着し、安静でP38のおよそ倍の潜時に生じる再現性のある波形をC反射と判断した。【結果】巨大SEPは認めず。C反射は右刺激のみで出現し潜時は90.9ms(P38潜時43.0msec)であった。【考察】本症例は巨大SEPとC反射の発生機序が異なる可能性を示唆する。