日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

講演情報

一般演題ポスター

一般演題ポスター 体性感覚誘発電位・体性感覚誘発磁界

[P5-3] 筋萎縮性側索硬化症における脛骨神経刺激体性感覚誘発電位と生命予後との関連

清水俊夫1, 木田耕太1, 木村英紀1, 川添僚也1, 森島亮1, 法岡遼平1, 中山優季2, 高橋一司1 (1.東京都立神経病院 脳神経内科, 2.東京都医学総合研究所 難病ケア看護ユニット)

【目的】筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者における脛骨神経刺激体性感覚誘発電位(SEP)のP38の振幅と生命予後との関連を検討する。【方法】122例のALS患者(球発症25例)に対し,正中神経および脛骨神経刺激SEPを記録した。正中神経刺激N20-P25(CPc-Fz記録)と脛骨神経刺激P38-N45(Pz-Fz記録)の振幅を測定し,両者の相関を検討するとともに,生命予後との関連を解析した(Cox単変量解析)。【結果】N20-P25振幅とP38-N45振幅は有意な正の相関を示した(p=0.0016)。N20-P25は生命予後との有意な関連を示したが(p=0.0284),P38-N45は生命予後とは関連を示さなかった(p=0.3694)。【結語】足の感覚野の興奮性増大は生命予後を予測しない。ただ,今回の結果は電極の部位による影響が否定できず,Pz-CPcなどの記録での再検討が必要である。