日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 事象関連電位

[P6-20] ミスマッチ陰性電位を誘発する持続長変化音は、先行する中間潜時反応に影響を与えるか?

刑部有祐, 星野大, 菅野和子, 志賀哲也, 佐藤彩, 錫谷研, 高橋雄一, 大西真央, 森湧平, 和田知紘, 伊藤典和, 野崎途也, 疋田雅之, 板垣俊太郎, 三浦至, 松岡貴志, 矢部博興 (福島県立医科大学 神経精神医学講座)

【背景】ミスマッチ陰性電位(MMN)は聴覚刺激の変化に対する自動的認知を反映する事が知られているが、近年、MMNより早い潜時帯域の聴性中間潜時反応(MLR)にも類似の反応が報告されている。MMNが持続長変化音をはじめ様々な種類の刺激変化を反映することに対して、MLRについての報告は限られている。【目的】持続長変化音に対する自動的認知はMLRの頂点振幅を変化させるか調べる。【方法】健常者20名に対し持続長10msの標準刺激(80%)と持続長5msの偏奇刺激(20%)からなる聴覚オドボール課題を無視条件下に提示。Fz・Cz 電極におけるMLR各成分の頂点振幅を比較した。【結果】MLRの頂点振幅に統計的有意差はみられなかった。また同刺激に対してMMNが誘発されていることを確認した。【結論】持続長変化に対する自動的な認知は、周波数変化や定位変化と異なり、MLRには反映されないことが示唆された。