[P6-20] ミスマッチ陰性電位を誘発する持続長変化音は、先行する中間潜時反応に影響を与えるか?
【背景】ミスマッチ陰性電位(MMN)は聴覚刺激の変化に対する自動的認知を反映する事が知られているが、近年、MMNより早い潜時帯域の聴性中間潜時反応(MLR)にも類似の反応が報告されている。MMNが持続長変化音をはじめ様々な種類の刺激変化を反映することに対して、MLRについての報告は限られている。【目的】持続長変化音に対する自動的認知はMLRの頂点振幅を変化させるか調べる。【方法】健常者20名に対し持続長10msの標準刺激(80%)と持続長5msの偏奇刺激(20%)からなる聴覚オドボール課題を無視条件下に提示。Fz・Cz 電極におけるMLR各成分の頂点振幅を比較した。【結果】MLRの頂点振幅に統計的有意差はみられなかった。また同刺激に対してMMNが誘発されていることを確認した。【結論】持続長変化に対する自動的な認知は、周波数変化や定位変化と異なり、MLRには反映されないことが示唆された。