[P6-6] 統合失調症および精神病発症リスク状態の認知機能に及ぼすOmega-3不飽和脂肪酸の効果
【序論】
統合失調症および精神病発症リスク状態(ARMS)患者の更なる治療法の探索を目的に、ω3不飽和脂肪酸製剤(以下PUFAs)を投与し臨床状態/脳機能の変化を測定した。
【方法】
介入群(統合失調症10名、ARMS 6名)にPUFAs製剤であるロトリガ粒状カプセル2gを6~12カ月投与した。介入群および標準治療を受けた対照群(n=17)において、その前後での症状、認知機能、事象関連電位(P300)を測定した。本研究は当院倫理審査委員会の承認を得て行われた。
【結果】
介入群のBACSで測定される認知機能の変化率(/年)は対照群に比較して有意に大きかった(p=0.001)。また介入群のP300をsLORETA解析した結果、投与前後で上前頭回およびA9,10におけるsLORETA値の有意な上昇を認め、特にA10における上昇はSCoRSで測定される認知機能の改善と相関した(r=-0.61, p=0.02)。
【考察】
PUFAsは患者の認知機能を向上させ、その基盤は前頭葉機能の改善であることが示唆された。
統合失調症および精神病発症リスク状態(ARMS)患者の更なる治療法の探索を目的に、ω3不飽和脂肪酸製剤(以下PUFAs)を投与し臨床状態/脳機能の変化を測定した。
【方法】
介入群(統合失調症10名、ARMS 6名)にPUFAs製剤であるロトリガ粒状カプセル2gを6~12カ月投与した。介入群および標準治療を受けた対照群(n=17)において、その前後での症状、認知機能、事象関連電位(P300)を測定した。本研究は当院倫理審査委員会の承認を得て行われた。
【結果】
介入群のBACSで測定される認知機能の変化率(/年)は対照群に比較して有意に大きかった(p=0.001)。また介入群のP300をsLORETA解析した結果、投与前後で上前頭回およびA9,10におけるsLORETA値の有意な上昇を認め、特にA10における上昇はSCoRSで測定される認知機能の改善と相関した(r=-0.61, p=0.02)。
【考察】
PUFAsは患者の認知機能を向上させ、その基盤は前頭葉機能の改善であることが示唆された。