日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

講演情報

一般演題ポスター

一般演題ポスター 事象関連電位

[P6-9] クリック音間隔の規則性に依存する変化関連皮質応答

西原真理1, 藤田貢平2, 竹内伸行3, 藤田雄輝4, 神谷妙子4, 元村英史5, 杉山俊介6, 乾幸二7, 牛田享宏1 (1.愛知医科大学 医学部 学際的痛みセンター, 2.愛知医科大学 医学部 精神科学講座, 3.岡崎市民病院 心療精神科, 4.愛知医科大学病院 中央臨床検査部, 5.三重大学医学部附属病院 精神科神経科, 6.岐阜大学医学部附属病院 精神神経科, 7.愛知県医療療育総合センター 発達障害研究所 障害システム研究部門)

これまで我々はクリック音を一定間隔で持続させるときに見られるOFF反応の潜時にはクリック間隔の情報が含まれていることなどを示してきた。今回は一定の間隔でクリック音を持続させ、その後間隔をランダムに変化させるパラダイムを用いた研究を行った。皮質応答はMEGにより観察し信号源をBESAにて解析した。クリック音間隔の規則性を変化させると、約100ms後に明瞭な変化関連応答が見られた。また、クリック音の間隔を等間隔→不規則に変化させたのと同じように、不規則→等間隔でも反応が観察された。次に同じパラダイムでABRと中長潜時反応を同時に測定した。ABRの∨波はクリック音の間隔に応じて正確に発生し、振幅や潜時に変化はなかった。しかしN1/P2変化関連応答はクリック音間隔の変化後に見られた。結果からは中脳から聴覚皮質までの間にこのような規則性変化に対する情報が付加されたものと推測される。