50th Memorial Annual Meeting of Japanese Society of Clinical Neurophysiology (JSCN)

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 神経伝導検査・誘発筋電図

[P8-10] FAPにおいて低域遮断フィルター設定が尺骨神経遠位部刺激CMAPの持続時間に与える影響

小平農1, 星野優美1, 大橋信彦1, 森田洋2, 関島良樹1 (1.信州大学 医学部 脳神経内科、リウマチ・膠原病内科, 2.信州大学 総合健康安全センター)

【目的】FAP患者において低域遮断フィルター設定が遠位部刺激CMAP(DCMAP)の持続時間に与える影響を検討する。【方法】FAP患者26名において低域遮断フィルターを2、10、20Hzと変化させて尺骨神経のDCMAPを記録し、低域遮断フィルターがDCMAPの持続時間に与える影響を検討した。また、低域遮断フィルター20Hzで規定されているCIDPのEFNS/PNS電気診断基準を満たすようなDCMAPの持続時間延長(≧6.7ms)をきたすかを個々の低域遮断フィルター設定において検討した。【結果】低域遮断フィルター設定を20→10→2Hzと下げるほど尺骨神経のDCMAPの持続時間は延長した。また、低域遮断フィルター2、10、20Hz においてCIDPのEFNS/PNS電気診断基準を満たすようなDCMAP持続時間の延長をそれぞれ13例、9例、5例で認めた。【結論】低域遮断フィルターの設定はDCMAPの持続時間に大きく影響を与え、FAPがCIDPと誤診される電気生理学的一因になっている可能性がある。