50th Memorial Annual Meeting of Japanese Society of Clinical Neurophysiology (JSCN)

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 神経伝導検査・誘発筋電図

[P8-13] 神経核内封入体病における末梢神経障害の検討

岡本智子1, 石原資1, 齊藤勇二1, 山本敏之1, 塚本忠1, 齊藤祐子2, 佐藤典子3, 高橋祐二1 (1.国立精神・神経医療研究センター病院 脳神経内科, 2.国立精神・神経医療研究センター病院 臨床検査部, 3.国立精神・神経医療研究センター病院 放射線診療部)

【目的】神経核内封入体病(neuronal intranuclear inclusion disease; NIID)患者の末梢神経障害の特徴を検討する.
【方法】当院でNIIDと診断された13例の臨床経過, 末梢神経障害に関して電気生理学的特徴について後方視的に検討した.
【結果】NIID 13例(男/女, 5/8例), 発症年齢は31~68歳. 初期症状は認知機能低下, 振戦, 筋力低下等で, 全例で腱反射低下または消失を認めた. 12例で神経伝導検査異常を認め,運動神経伝導速度(平均); 正中, 尺骨, 脛骨神経は各44.8, 44.9, 36.5(m/s), 感覚神経伝導速度(平均); 正中, 尺骨, 腓腹神経では各42.9, 41.9, 41.2(m/s)と軽度低下を認めた. 運動・感覚神経平均振幅は正常だった. 2例は慢性炎症性脱髄性ニューロパチーとの鑑別が困難だった.
【考察】NIIDは末梢神経障害を有する頻度が高く, 確定診断に皮膚生検が有用である.
【結論】末梢神経障害の鑑別診断としてNIIDを考慮することは重要である.