[P8-18] 意識させる身体部位の違いにより脊髄運動神経機能の興奮性へ与える影響は異なる
【目的】身体部位を意識することが、脊髄運動神経機能の興奮性にどのような影響を与えるかF波を用いて検討した。【方法】健常者10名(平均年齢25.3±2.3歳)を対象に、背臥位にて右正中神経を刺激し母指球上の筋群より安静時のF波を1分間測定した。4分間の休息後、「親指を意識してください」(課題A)、「小指を意識してください」(課題B)と各々口頭指示を与え、F波を1分間測定した。検討項目は、振幅F/M比とした。【結果】課題Aの振幅F/M比は、安静時と比較して有意な増加を認めた(p<0.05)。【考察】本研究結果より、指定された身体部位に対して一定の意識が向けられていたことにより、課題 Aにおいては母指球上の筋群に対応する脊髄運動神経機能の興奮性に対して影響を及ぼしたことが考えられる。ただし、意識する方法に関しては、対象者によって異なる可能性が推察されるため、今後詳細に検討していく必要がある。