50th Memorial Annual Meeting of Japanese Society of Clinical Neurophysiology (JSCN)

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 神経伝導検査・誘発筋電図

[P8-20] F波最小潜時に対する年齢と身長の影響―多数例による検討―

松下隆史1, 幸原伸夫2, 崎山千尋1, 中村真実子1, 浜田一美1, 佐々木一朗1 (1.地方独立行政法人 神戸市立医療センター中央市民病院 臨床検査技術部, 2.地方独立行政法人 神戸市立医療センター中央市民病院 脳神経内科)

要旨:F波は神経伝導性・脊髄興奮性の評価に有用な検査法であるとされているが、身長や年齢の影響を受けると考えられ正常値が問題となる。今回は多数例での身長と年齢の影響を検討した。対象:2011年4月から2020年4月までに、当院で神経伝導検査を行い「異常なし」と判定された連続1070例(平均54.7歳、男性41%女性59%)の正中、尺骨、脛骨神経。方法: 60歳未満と60歳以上の各群での身長の影響、150cm代と160cm代の2群での年齢の影響をみてF波最小潜時に対する線形性を検討した。そのうえで全例の重回帰分析をおこなった。結果:身長、年齢についてはいずれも有意な一次回帰を認めた。全例の重回帰分析では正中0.071×身長+0.01×年齢+13.2、尺骨0.068×身長+0.01×年齢+13.6、脛骨0.157×身長+0.023×年齢+18.8 msとなり、身長の影響は年齢の10数倍みられた。結語:F波は身長と年齢のいずれの影響も受けるが、年齢の影響は相対的に小さいと考えられる。