[P8-4] 機能性神経疾患における感覚神経活動電位振幅の関係性
【目的】しびれ感等を訴えるが器質的異常がない機能性神経疾患は神経伝導検査が正常とされているが、感覚神経活動電位(SNAP)振幅が高い症例を時に経験する。本研究は機能性神経疾患が疑われる症例のSNAP振幅が対照と比べ差があるかを検討した。【方法】2014年4月~2018年3月に当院を受診し、臨床的に機能性神経疾患が疑われ、神経伝導検査で基準範囲の結果を示した108名を対象とした。主な訴えの特徴で3群に分類し(遠位優位でないこと、非対称で複数あること、非持続的であること)、各群での正中、尺骨、腓腹神経のSNAP振幅を比較検討した。【結果】 尺骨神経では症状を一つでも持つ群は一つも持たない群よりSNAP振幅が優位に高値だった。また遠位優位でない症状を持つ群は持たない群より優位にSNAP振幅が高値であり、特に上肢で差が顕著だった。【結論】機能性神経疾患の一部ではSNAP振幅が高値となる可能性がある。