50th Memorial Annual Meeting of Japanese Society of Clinical Neurophysiology (JSCN)

Presentation information

一般演題ポスター

一般演題ポスター 神経伝導検査・誘発筋電図

[P8-5] 筋萎縮性側索硬化症における体性感覚誘発電位高周波成分の増高は生命予後を予測するか

法岡遼平, 清水俊夫, 森島亮, 川添僚也, 木田耕太, 木村英紀, 高橋一司 (東京都立神経病院 脳神経内科)

【目的】正中神経刺激体性感覚誘発電位(SEP)のN20増高は,筋萎縮性側索硬化症(ALS)において生命予後予測因子である。今回は,N20に重畳する高周波振動(HFO)の振幅と生命予後との関連を検討した。【方法】144例のALSおよび33例の健常対照者において,正中神経刺激SEPを記録し,N20振幅(起始‐頂点),N20‐P25振幅(頂点‐頂点),N20上のHFOの振幅(頂点‐頂点)を測定し,2群で比較した。またエンドポイントを死亡・気管切開とし,Cox比例ハザードモデルを用いて生命予後との関連を検討した。【結果】ALS患者においてはHFO早期成分,後期成分の振幅は有意に増大していた。またそれぞれN20振幅,N20‐P25振幅と有意に相関していた。HFO早期・後期成分とも生命予後とは有意な関連を示さなかった。【結語】ALSにおいてHFOは増大するが,生命予後は予測しない。HFOの振幅増大は代償性変化である可能性が示唆される。