50th Memorial Annual Meeting of Japanese Society of Clinical Neurophysiology (JSCN)

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 神経伝導検査・誘発筋電図

[P8-9] 正中神経正常値の検討

崎山千尋1, 幸原伸夫2, 松下隆史1, 中村真実子1, 浜田一美1, 佐々木一朗1 (1.地方独立行政法人 神戸市立医療センター中央市民病院 臨床検査技術部, 2.地方独立行政法人 神戸市立医療センター中央市民病院 脳神経内科)

要旨:神経伝導検査における上腕の伝導速度は、前腕の伝導速度に比して速いことが知られているが上腕の伝導速度についてのデータは少ない。今回我々は正中神経における前腕と上腕の伝導速度およびその速度比を検討した。対象:2011年4月から2020年4月までに、当院で上腕を含む正中神経伝導検査を行い、臨床的に「異常なし」と判定された連続231例(平均49.6歳、男性43%女性57%)。方法:正中神経における前腕と上腕の伝導速度の値とその比を検討した。身長・年齢・性の影響も検討した。結果:前腕/上腕MCVが57.9(4.39 )/ 61.9(5.9)m/s(S.D.)で有意に上腕の伝導速度が速かった(P<00001)91.4%の被検者で上腕の方が速かった。上腕MCV/前腕MCV比は1.07(0.10)であった。身長、年齢、性による違いは認めなかった。結語:過去の報告と同様上腕の伝導速度は前腕に比べ速く、約7%増大していた。ニューロパチーを診断する上で大切な指標と考えられる。