[P9-2] 筋萎縮性側索硬化症患者における舌と上部僧帽筋の筋超音波検査でのfasciculation検出感度と特徴について
【目的】筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の筋エコー(US)での舌と上部僧帽筋(TPZ)における線維束性収縮(US-fas)の特徴について検討する.【対象】USを実施したALS患者31例【方法】舌,TPZでのUS-fasの検出率,US-fas検出の有無と罹病期間,ALSFRS-R, TPZ筋力,舌萎縮・fasとの関連を調査した.【結果】US-fasは7/31(23%)が舌のみ,9/31(29%)がTPZのみ,4/31(13%)が両筋で検出された.TPZでUS-fasが検出された群で有意に罹病期間が短く(p=0.006, Welch’s t-test),舌fasが見られた場合有意に舌でのUS-fas検出率が高かった(p=0.033, Chi square test)が舌fasを欠く場合でもUS-fasが24%(4/17)で検出された【結論】EMGでTPZは舌筋に代わる被検筋だが,USでは両筋の傾向が異なる可能性がある.舌でのUSは舌萎縮,fasがない舌でもUS-fasが検出され診断感度向上に寄与する.さらに両筋のUSを行うことで診断感度向上,進行度の評価や予後予測に寄与する可能性がある.