50th Memorial Annual Meeting of Japanese Society of Clinical Neurophysiology (JSCN)

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 神経筋超音波・末梢神経筋画像

[P9-6] 神経超音波検査における神経内血流の推移を追跡した血管炎性ニューロパチーの2症例

渡部俊介, 関口兼司, 末廣大知, 森本耕平, 野田佳克, 松本理器 (神戸大学大学院 医学研究科 脳神経内科学)

【目的】超音波検査における神経内血流増大はNeurolymphomatosis、絞扼性ニューロパチー、炎症性ニューロパチーなどで報告されている。血管炎性ニューロパチーの症例で神経内血流を指摘でき、経過を追跡した2例を報告する。【方法】症例1:48歳男性、X-1年8月発症しX年2月に結節性動脈炎と診断。症例2:46歳女性、X年8月発症、非全身性血管炎性ニューロパチーと診断。症例1はX年2月、3月、5月、10月、症例2はX年9月、10月に評価を行った。【結果】2症例とも初回検査で神経内血流を認め、臨床的再発はなかったが神経内血流は残存した。【考察】神経内血流増大の機序は絞扼性ニューロパチーでは絞扼部位の虚血に伴う代償性血流増加や新生血管増生、炎症性ニューロパチーでは炎症に伴う血管拡張やVEGF産生に伴う新生血管増生などが考えられている。今回の2症例では臨床的改善を得たにも関わらず神経内血流は残存し、虚血に伴う代償的変化である可能性が考えられた。