セッション情報
シンポジウム
シンポジウム 10 許容濃度設定の現状と課題
2023年5月11日(木) 09:00 〜 11:00 第3会場 (ライトキューブ宇都宮 3F 中ホール西)
座長: 上島 通浩(名古屋市立大学大学院医学研究科環境労働衛生学分野), 野見山 哲生(信州大学医学部衛生学公衆衛生学)
【医(専)、看】
日本産業衛生学会は、1960 年に設置した常設委員会の一委員会である「許容濃度等に関する委員会」において、現在に至るまで許容濃度等について審議、提案し、学会して許容濃度等を勧告している。勧告している許容濃度等は、化学物質に関する許容濃度、発がん性分類、感作性物質、生殖毒性物質、生物学的許容値の他、騒音、高温、寒冷、全身振動、手腕振動、電場・磁場および電磁場(300GHz 以下)、紫外放射の許容基準である。化学物質に関しては、委員会での審議の他、発がん性小委員会、感作性小委員会、生殖毒性小委員会、生物学的許容値小委員会、Benchmark Dose(BMD)小委員会、粉じん小委員会において検討し、委員会で審議している。 許容濃度等は、年度内に委員会で審議が終了した物質の許容濃度等を総会で発表し、その後、学会の機関紙である産業衛生学雑誌、Environmental and Occupational Health Practice、Journal of Occupational Health に、邦文、英文で許容濃度の提案理由を掲載し、周知を図っている。ただし勧告した数値、勧告理由は、翌年度総会まで暫定とし、学会内外からの科学的な意見を受付け、この期間に意見等の無かった勧告数値、勧告理由は、翌年の総会で暫定の扱いから外れる。尚、許容濃度等に対する意見は常に受け付けている。 許容濃度等は、その性格上、正しく理解して利用する必要があることから、今回のシンポジウムでは、化学物質に関連した許容濃度の設定方法と本年度提案する許容濃度、発がん性分類、ベンチマーク用量 (BMD)、感作性物質の分類について概説する。
野見山 哲生1 (1.信州大学医学部衛生学公衆衛生学)
山野 優子1 (1.昭和大学)
苅田 香苗1 (1.杏林大学医学部衛生学公衆衛生学)
竹下 達也1 (1.和歌山県立医科大学)