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シンポジウム
シンポジウム 11 産業衛生技術部会シンポジウム:社内外の産業衛生技術専門家の「自律的な化学物質管理」〜オキュペイショナルハイジニストから見た実務/指導/助言・課題・展望〜
Thu. May 11, 2023 3:00 PM - 5:00 PM 第5会場 (ライトキューブ宇都宮 2F 大会議室202)
座長: 津田 洋子(帝京大学大学院公衆衛生学研究科/茅ヶ崎安全衛生コンサルラボ), 土肥 誠太郎((株)MOANA土肥産業医事務所/産業医科大学)
【医(専)、看】
昨今の法令未規制化学物質による労働災害事例を踏まえ、2022年5月31日に「労働安全衛生規則の一部を改正する省令」が公布され、化学物質による労働災害防止対策は法令準拠型から自律的管理型へ舵を切り始めた。2021年7月19日に公表された「職場における化学物質等の管理のあり方に関する検討会報告書」を礎として、2022年11月21日には「化学物質管理に係る専門家検討会中間取りまとめ」が公開された。特に中小企業等で発生の多い特別則対象物質以外の化学物質による労働災害を危惧し、“法令に定められている化学物質管理を行なっていれば良い"という視点から、“事業者自らが化学物質による労働災害を防止するという意思を持ち、使用者および労働者が化学物質への理解を高める"ことにより自律的に化学物質管理を行う仕組みに変革してゆくことが求められている。
法令準拠型の化学物質管理を主としてきた我が国では、作業環境測定士が法に基づいた作業環境測定を実施し、衛生工学衛生管理者等とともに作業環境管理・作業管理に携わってきた。今回の省令改正は、これらの産業衛生技術専門家が“専門性を活かして活動を拡大するチャンスと捉えられるか否か、産業衛生技術家として化学物質の自律的管理にどのように貢献できるのか"を示す良い機会であると考えている。
本シンポジウムでは、産業衛生技術専門家として世界基準の認定資格を有する3名の日測協認定(IOHA認定)オキュペイショナルハイジニスト(COH:Certified Occupational Hygienist)にご登壇いただく。法令で選任等が定められている職種ではないため、あまり耳慣れないかもしれないが、労働環境に存在する健康障害をもたらすハザード(化学物質、物理的因子、生物的因子等)と、それらによるリスクを的確に予測・認識・評価・管理する産業衛生技術の専門家として、IOHA認定オキュペイショナルハイジニストは世界各国で活躍している。また、通達(基発0907第1号)(2022年9月7日)において化学物質管理専門家として他の専門家とともに認定オキュペイショナルハイジニストが表記されており、今後の活躍が期待される。
組織内産業衛生技術専門家2名(製造業、大学)には、組織内での実務や指導/助言を含むご経験やそれに伴う苦楽・課題・展望、など、組織外産業衛生技術専門家には、組織外からの産業衛生技術職の関わり方や経済的側面も含め、ご講演いただく。
森分 勝人1 (1.ENEOS株式会社)
片山 謙吾1,2 (1.熊本大学技術部, 2.熊本大学環境安全センター)
奥田 篤史1 (1.株式会社富士清空工業所)