セッション情報
メインシンポジウム
メインシンポジウム 3 コロナ禍における海外赴任者の心と体の健康
2023年5月12日(金) 09:00 〜 11:00 第1会場 (ライトキューブ宇都宮 1F 大ホール東)
座長: 中西 一郎(東レ(株)滋賀事業場健康管理センター), 五味 秀穂((一財)航空医学研究センター)
【医(専)、看】
海外では国内と異なる生活環境や就労環境により、海外赴任者や帯同家族も含め海外特有の健康課題があり、地域に応じた健康管理体制が必要となる。特に近年の新型コロナウイルス感染症では、感染症対策はもちろん、ロックダウンをはじめとする各国の対応により移動や社会生活も大きく制限され、心身の健康に大きな影響をもたらした。さらにロシアのウクライナ侵攻をはじめ、地政学的リスクも考慮した企業や海外赴任者の対応も求められている。このような国際社会の大きな変化の中で、海外赴任者の健康管理についてもこれまでとは異なった対応が求められてきた.
本シンポジウムでは、従来から海外赴任者に必要な感染症対策や身体やこころの健康管理を振り返るとともに、コロナ禍での海外赴任者の健康管理の課題を見直し、ウィズコロナ・ポストコロナの「強くしなやかな」健康管理を提言することを目的とし企画された。
まず国際EAP協会の市川様から、会員企業及びその従業員から匿名で頂いたデータを基に、事例中心のご発表を頂き、産業保健の専門家の方々の海外駐在員の赴任中及び帰国後の心身のケアの参考にして頂けたらと考えている。特にコロナ渦中に海外赴任していた方達の、海外でのストレスのアフターケアが必要とのことである。
多くの企業の海外駐在員の産業医として、その健康管理と今回コロナ対策においてご苦労された経験を、渡航者クリニックを運営・活動されている大越先生から、その苦労点やポイントについてお話頂く。
コロナ禍においても海外との往来で利用する航空機は、そのスタッフの健康管理には人一倍の解決すべき・管理すべき問題点がある。それを乗り越えてきた航空会社の産業医として、全日空の島田先生に乗組員や駐在員の健康管理の経験をお話しいただく。
最後に海外に多くの駐在員を派遣されている企業の健康管理担当者の方の実際のご経験・ご苦労を、ジャトコ(株)産業医の西先生と、(株)ダイセルの保健師の天野様から、健康管理のポイントをお話し頂く。
これらの演題が今後まだ継続するであろうコロナ対策と、また新たな感染症のパンデミックに対する企業の対策に役立って頂ければ幸いである。
市川 佳居1,2 (1.(一社)国際EAP協会日本支部、2.レジリエ研究所株式会社)
大越 裕文1 (1.航仁会 西新橋クリニック)
島田 敏樹1 (1.全日本空輸株式会社 労政部 健康管理センター)
西 賢一郎1 (1.ジヤトコ株式会社人事部門)
天野 和代1 (1.株式会社ダイセル)