第97回日本産業衛生学会

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シンポジウム

シンポジウム 19 産業保健看護部会シンポジウム「変革期における産業保健看護職の基盤づくりと新任期教育」

Sat. May 25, 2024 9:00 AM - 11:00 AM 第2会場 (広島国際会議場 B1F ヒマワリ)

座長: 住徳 松子(アサヒプロマネジメント株式会社サステナ推進部健康支援センター), 吉川 悦子(日本赤十字看護大学看護学部)

日本産業衛生学会産業保健看護部会は、産業保健チームにおける産業保健看護活動の向上と産業保健看護の学術進歩に貢献するために、産業保健看護専門家制度の創設(2016年)、産業保健看護の定義見直し(2022年)、産業保健看護学の公刊(2023年)をはじめとして、社会のニーズと時代の要請に応えるべく様々な事業を展開している。産業保健看護の定義を示すことによって、産業保健看護職の役割や機能は何か、何を目指し、何をすべきかが明確となった。そして、明確になったその役割・機能を果たすためにどうすればよいのか、向かうべき方向にいかに進んでいくかを具体的に示すのが教育体制の充実と言える。そこで、本シンポジウムは、変革期における産業保健看護職の基盤づくりと、その基盤を支える新任期教育に着目して企画した。専門職としての資質向上ならびに産業保健看護職の養成を進めていくためには新任期教育の充実が欠かせない。しかし、新任期教育の大多数が新卒者である病院と異なり、また、未だ一人配置職場が多い産業保健の現場での新任期教育の推進と充実には大きな課題と障壁が存在している。これらの課題や障壁を取り除き、体系的な新任期教育を進展させるための方策を検討することは喫緊の課題と言える。| 本シンポジウムでは4名の話題提供者に御登壇いただく予定としている。まず、日本看護協会から中野夕香里常任理事より、産業保健分野における看護職が果たすべき役割、職能団体として産業保健看護職に寄せる期待と展望についてお話し頂く。続いて、産業保健看護部会長の立場で、看護基礎教育における産業保健の位置づけと産業保健の場での新任期教育の必要性について五十嵐千代先生(東京工科大学)より、これまでの看護基礎教育ならびに保健師教育の経緯と現状からこの先必要とされる産業保健看護職の基礎教育に関してご発表いただく。次に、新卒者を受け入れ産業保健看護職の新任期育成プログラムを20年に渡り展開しているNTT東日本健康管理センタの田中美樹先生より、同社で展開している育成プログラムの実際と課題について、最後に、佐藤裕司先生(富士通株式会社健康推進本部)からは、産業医の立場、かつ、看護学生の産業保健実習を受け入れ、新任期産業保健看護職の採用を行っている企業の視点で、産業保健看護職に求められる資質や役割を担保する新任期教育について話題提供いただく。| 変革期における産業保健看護職に必要な実践能力や産業保健看護職としての基盤を整備するために必要不可欠な新任期教育のあり方と課題について整理し、新たな産業保健看護の時代を構築するために産業保健看護職は何が必要で、何を備えるべきかを考え、議論する機会としたいと考える。