第98回日本産業衛生学会

セッション情報

シンポジウム

シンポジウム 4 産業保健現場における薬剤師の活躍の場を考える:産業薬剤師研究会設立に向けて

2025年5月15日(木) 09:30 〜 11:00 第7会場 (仙台市博物館 1F ホール)

座長: 山野 優子(昭和医科大学), 市原 学(東京理科大学)
指定発言: 西澤 渚(桜十字グループ), 森 晃爾(産業医科大学 産業生態科学研究所)

産業保健現場における薬剤師の活躍の場を考える:産業薬剤師研究会設立に向けて
2023年度第96回日本産業衛生学会にて産業薬剤師を考える会による「産業薬剤師の可能性」をテーマとする自由集会が開催された。この自由集会では鹿児島の保険薬局を基盤とした地域保健からの産業保健へのアプローチとともに、パナソニックが先進的に行ってきた化学物質の自律的管理にける産業薬剤師の実践が報告された。この自由集会によって明らかにされたように、産業薬剤師の可能性として二つの流れを考える必要がある。1)中小零細企業、一次産業など、大企業において典型的に行われる産業保健の枠外にある労働者に対して地域がカバーをする必要があり、これを実践する組織の一つの核として保険薬局が機能する可能性、2)我が国の労働安全衛生法施行令等の改正に伴う産業現場における化学物質管理の導入に対応した、化学物質管理、化学物質のリスク評価を担う専門家としての産業薬剤師の可能性、である。本シンポジウムでは、1)の流れについて陳尾先生、2)の流れについて橋本先生に、さらに教育現場における産業薬剤師への意識、産業保健教育の実態について長嶋先生に報告お願いする。多面的な角度から産業薬剤師の可能性を議論し、将来展望、現実的な獲得目標、それらの実現への戦略の明確化を行う。