瀬地山 角1 (1.東京大学大学院総合文化研究科 国際社会科学専攻)
セッション情報
ダイバーシティ推進委員会フォーラム
ダイバーシティ推進委員会フォーラム ダイバーシティ推進委員会フォーラム
2025年5月16日(金) 15:00 〜 16:30 第5会場 (東北大学百周年記念会館 2F 川内萩ホール)
座長: 西 賢一郎(ジヤトコ株式会社), 野原 理子(東京女子医科大学衛生学公衆衛生学講座)
日本産業衛生学会のダイバーシティ推進委員会は2018年に10年間の非常設の委員会として発足し、今年8年目になりました。当委員会では前身である男女共同参画推進小委員会において、本学会における男女共同参画の基盤整備の方策、男女共同参画推進のあり方、女性だけでなくすべての会員が性別を超えて活躍できる方策について、本学会の活動方針を策定し、以降その方針に基づいて、多様な職種や所属の方々が集う本学会におけるダイバーシティの推進を担ってまいりました。
さて今回は、「持続可能でよりよい世界を目指す産業保健」との総会のメインテーマに沿って、SDGsの目標5にある「ジェンダー平等を実現しよう」に着目し、本委員会の発足のもととなったジェンダー平等について取り上げることといたしました。
皆さんはジェンダー平等と聞くとどのような事を思い浮かべるでしょうか。
「男子と女子の制服を同じにすること?」「アンケート調査などで性別を聞いてはいけなくなった?」「女性の優遇は逆差別なのでは?」「今は男女共同参画ではなくDEI(Diversity, Equity, and Inclusion)だ」「女性と男性は生物学的な違いがあるのだから平等にはできないのでは?」など様々な疑問や意見がありそうです。また、ジェンダーに関連して、近年企業のCMがしばしば「炎上」していることを見聞きしますが、なぜ炎上したのか理解できないこともあるかもしれません。
そこで本フォーラムでは、東京大学で最も人気(学生が多く集まる)のある講義『ジェンダー論』をご担当されている瀬地山角(せちやま・かく)先生をお迎えし、ジェンダー論の基本からわかりやすくご講演いただくことといたしました。瀬地山先生の研究室のWebサイトでは先生のプロフィールが以下のように紹介されています。『10年間2人の子供の保育園の送迎を一手に担い、今でも毎日の夕食作りを担当するジェンダー論の研究者。子連れで渡米し、父子家庭も経験した。日本テレビ「世界一受けたい授業」の東大生100人へのアンケートで東大の人気講義No.1に選ばれたジェンダー論の講義は毎年500人以上で立ち見が出る。NPO法人の理事として保育所の運営にも参加。抱腹絶倒の講演で日本全国を行脚中。』
ジェンダーに関する基本的な知識の整理をしたうえで、本学会でのジェンダー平等の進め方について今後皆様と議論できればと考えています。
瀬地山先生プロフィール
1963年生まれ 奈良県出身
1986年3月 東京大学教養学部卒
東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了・学術博士
北海道大学文学部助手を経て
1994年東京大学助教授
2009年より現職
主な著書に「炎上CMでよみとくジェンダー論」(光文社)「お笑いジェンダー論」「東アジアの家父長制」編著「ジェンダーとセクシュアリティで見る東アジア」(いずれも勁草書房)「新・知の技法」(共著・東京大学出版会)など