第98回日本産業衛生学会

セッション情報

シンポジウム

シンポジウム 5 安全・安心を衛る睡眠研究の最近の動向

2025年5月15日(木) 13:45 〜 15:45 第7会場 (仙台市博物館 1F ホール)

座長: 谷川 武(順天堂大学 大学院 医学研究科 公衆衛生学講座), 兼板 佳孝(日本大学医学部社会医学系公衆衛生学分野)

 睡眠呼吸障害は加齢とともに増加することが知られています。さらに、現代社会に於いては、長時間勤務、夜間勤務、交替勤務、在宅勤務やリモートワークの普及など、就業形態が多様化・複雑化してきました。その結果、労働者が量的・質的に十分な睡眠を確保することが困難となり、睡眠負債による認知・判断力の低下および疲労の蓄積、さらには、事故リスク上昇および生産性低下など、職場への深刻な影響を及ぼしうると考えられます。この解決には、睡眠呼吸障害等の患者だけでなく、健常人も含めて対象とするスリープヘルスの観点から対策を講じることが求められます。
 本シンポジウムは、日本公衆衛生学会「睡眠・休養に関する委員会」および日本睡眠学会「産業保健関連委員会」との合同企画で、両学会の職域における睡眠に関する健康課題に精通したエキスパートが演者として登壇します。
 大塚雄一郎先生には、産業保健領域における健康づくりのための「睡眠ガイド2023」の作成に参画した経験をもとに、同ガイドの背景とエビデンスを紹介し、現場で求められる施策について議論頂く予定です。影山隆之先生には、交替勤務に関連する健康課題および女性労働者の睡眠問題に言及して頂く予定です。吉村力先生には、職場に於ける睡眠時無呼吸症候群の課題について、実践的な内容でお話し頂きます。谷川武先生には、スリープヘルスの観点から睡眠疫学研究について紹介・議論して頂く予定です。
 本シンポジウムで得られた睡眠に関する知見が、参加者各人の職場で、具体的に活用・展開され、従業者の心身の健康の維持・増進および職場の安全・安心を衛る労働環境の構築に資することを期待します。