The 48th Japanese Society of Oral Implantology

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イブニングセミナー

How to introduce the digital dentistry from a clinical point of view “Digitization to digitalization”

Sat. Sep 21, 2019 5:30 PM - 6:20 PM Room6 (福岡国際会議場 4F 411+412)

Chair:Hideki Nomoto(Japan Institude for Advanced Dentistry)

日本歯科先端技術研究所

 医療の領域でもAIによる診断の精確さが論じられ, 2030年には既存の労働人口の49%以上がAIに代替可能と推計される中, CAD/CAM冠や口腔内スキャナーの普及にともなって歯科領域にもデジタル化の波が押し寄せている. 実をいうと,私たちの毎日の臨床ではカルテの電算化や電子書籍をはじめ, デジタルX線, 口腔内写真などすでに多くのデジタル化はなされている. それが昨今のデジタル化のブームでは歯科治療プロセスのフルデジタル化いわゆるデジタルのワークフローの回転である. 治療のプロセスを数値化してデジタル機器で扱えるようにする“digitization”はすでに誰もが行っている. 次に私たちが向かうデジタル化は各々のデータをIoT(Internet of Things)やクラウドを活用して「デジタルデータを活用」するという“digitalization”であり, 現在のデジタル化のポイントである. 様々なデジタルデータがインターネットにつながることによってさらに, ビジネスモデルを変換し, 新たな利益や価値を生み出していくIoT, 歯科においてもIoTならぬIoD:インターネットオブザデンティストリーの実現, 活用が今後のクリニックの方向なのではないだろうか.
 歯科にあってインプラント治療はより安全を目指して早くからCTを利用してデジタルの有用性を実感してきた. インプラント治療におけるCBCT, IOS, CADデータの融合活用はdigitalizationの良き一例である. 様々な耳新しい用語や不慣れなパソコン操作への不安, あふれる情報での決めあぐねなどによって, デジタルの導入を躊躇している方々も多いだろう. 今回のセミナーでは私が日常行っているデジタルワークフローの臨床からデジタル化のポイントとそれらを進める要因となっている審美修復材料についてもナラティブにご説明し, それが明日からの皆様にとってもデジタルデンティストリー導入のお役に立てればと考える.