The 39th Annual Meeting of Japanese Society of Oral Oncology

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Clinical Training Audition

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臨床研究オーディション

[CT-01] No.001

〇Shin-ichi Yamada1, Michihiro Ueda2, Hiroshi Kurita1 (1.Department of Dentistry and Oral Surgery, Shinshu University School of Medicine, Matsumoto, Japan, 2.Department of Clinical Oral Oncology , National hospital organization , Hokkaido Cancer Center)

背景(わかっていること、わからないこと)
超高齢社会にある現在、高齢口腔癌患者の診療の機会は増加している。しかしながら、若年者の場合と異なり、高齢口腔癌患者の治療に際しては、予備力の低下、認知機能の低下、複数の併存疾患の存在など考慮すべき事項は多様であり、その治療方針に決定には難渋することが多い。これまでに高齢口腔癌患者の治療方針決定や予後予測にG8スクリーニングツール(G8スコア)が有用である可能性が示されている。しかしながら、口腔癌における大規模症例数に基づく検討はなされていない。
研究目的
高齢口腔癌患者における高齢者機能評価(G8スコア)の有効性を実証するとともに、高齢患者における口腔癌治療が高齢者機能評価に与える影響の推移を検討し、その臨床的意義を明らかにする。
研究デザインの型 多施設共同前向き観察研究
対象者(P) 75歳以上の後期高齢口腔癌患者
対照(C) 65-74歳の口腔癌患者
要因(E)と測定法 or 介入(I)とその方法
年齢、性別、原発部位、分化度、TNM分類、浸潤様式などの臨床病理学的因子とともに、口腔癌治療前のG8スコア、チャールソン併存疾患指数(改訂版)、PS、一次治療終了後のG8スコア、治療内容、予後等の観察項目を診療録から抽出する。
アウトカム(0)と測定法
主要評価項目を自立生存率とする。副次評価項目として全生存率、G8スコアの推移を検討するとともに、これらに影響を与える因子を明らかにする。高齢者に適した治療についても検討する。
サンプル数 1350例 (仮に1施設の研究対象症例を年間15例とし、参加施設を30施設とし、3年間で計算)
研究期間 2021年4月から2025年3月を症例登録期間とし、2026年3月までを研究期間とする。
調整すべき変数(交絡因子)原発部位および治療強度(内容)。
統計解析方法
自立期間を「日常的に介護を必要としないで、自立した生活ができる生存期間」と定義し、イベントをKarnofsky PS ≦ 40、全ての死亡、ECOG PS =4とし、Kaplan-Meyer法にて生存率を算出する、Log-rank検定を行い有意差の有無を検討する。また、多変量解析にはCoxの比例ハザードモデルを用いて、自立生存に影響を与える因子について検討しG8スコアの有効性を明らかにする。また、ROC解析にてcut-off値を算出する。
倫理的配慮、問題点、その他研究計画は主施設ならびに参加施設にそれぞれ倫理委員会の承認を得る。対象患者には本研究参加の同意を得る。