第39回一般社団法人日本口腔腫瘍学会総会・学術大会

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[CT-03] 口腔扁平上皮癌手術におけるclosed marginの定義とその治療法についての後ろ向き観察研究

〇古川 浩平1、大鶴 光信1、柳本 惣市1、梅田 正博1 (1.長崎大学口腔腫瘍治療学分野)

背景(わかっていること、わからないこと)
従来、口腔扁平上皮癌手術において切除断端が腫瘍から5mm以下のものがclosed marginとされている。しかし、距離の明確なエビデンスはない。また、closed marginの治療法も確立されていない。
研究目的
口腔扁平上皮癌手術においてclosed marginの定義を決める。また、その治療法を検討する。
研究デザインの型 多施設共同後ろ向き観察研究
対象者(P) 口腔扁平上皮癌に対して手術を主体とした根治療法が施行された患者のうち、切除断端がclosedもしくはpositiveと診断された症例。
対照(C) 
要因(E)と測定法 or 介入(I)とその方法
病理標本にて腫瘍と切除断端の距離を計測する。また神経浸潤、脈管浸潤、DOI、術後治療の有無、局所再発の有無、生存状態をカルテや病理組織標本から調べる
アウトカム(0)と測定法
主要評価項目:局所再発に対する切除断端距離のカットオフ値
副次的評価項目:closed マージンに対する治療別生存率
サンプル数 1000例(年間症例数を5例とし、研究対象期間10年、参加施設20施設とした場合)
研究期間 1年間
調整すべき変数(交絡因子)治療内容・病理組織学的因子・病期
統計解析方法 ROC解析により局所再発に対する切除断端距離のカットオフ値を明らかにする。治療方法についてKaplan-Meyer法にて生存率を算定し、log-rankテストにて有意差を検討する。交絡因子の調整はCoxの比例ハザードモデルを用いて行う。
倫理的配慮、問題点、その他
研究計画は主施設ならびに参加施設にそれぞれ倫理委員会の承認を得る。オプトアウトを作成し、各施設のHPに掲示し告知するものとする。