[ES3-01] Surgical pathology of oral cancer (Pathological diagnosis and evaluation of surgical margins in the resected specimen)
【略歴】
1992年 岡山理科大学理学部生物科学科 卒業
1994年 北里大学大学院衛生学研究科修士課程(病理学)修了
1999年 岡山大学大学院歯学研究科博士課程(口腔病理学)修了
2006年 岡山大学歯学部(学士入学)卒業
2007年 松本歯科大学総合歯科医学研究所硬組織疾患病態解析学 助教
2008年 松本歯科大学総合歯科医学研究所硬組織疾患病態解析学 講師
2010年 松本歯科大学歯学部口腔病理学講座 准教授
2015年 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科口腔病理学分野 准教授
主な所属学会
日本病理学会 学術評議員
日本臨床口腔病理学会 評議員
日本臨床細胞学会
歯科基礎医学会 評議員
日本口腔腫瘍学会
日本口腔科学会
硬組織再生生物学会
学 位
修士(学術) 北里大学
博士(歯学) 岡山大学
専門医・指導医
日本病理学会口腔病理専門医
日本病理学会口腔病理専門医研修指導医
日本臨床細胞学会細胞診専門歯科医
日本臨床細胞学会教育研修指導医
1992年 岡山理科大学理学部生物科学科 卒業
1994年 北里大学大学院衛生学研究科修士課程(病理学)修了
1999年 岡山大学大学院歯学研究科博士課程(口腔病理学)修了
2006年 岡山大学歯学部(学士入学)卒業
2007年 松本歯科大学総合歯科医学研究所硬組織疾患病態解析学 助教
2008年 松本歯科大学総合歯科医学研究所硬組織疾患病態解析学 講師
2010年 松本歯科大学歯学部口腔病理学講座 准教授
2015年 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科口腔病理学分野 准教授
主な所属学会
日本病理学会 学術評議員
日本臨床口腔病理学会 評議員
日本臨床細胞学会
歯科基礎医学会 評議員
日本口腔腫瘍学会
日本口腔科学会
硬組織再生生物学会
学 位
修士(学術) 北里大学
博士(歯学) 岡山大学
専門医・指導医
日本病理学会口腔病理専門医
日本病理学会口腔病理専門医研修指導医
日本臨床細胞学会細胞診専門歯科医
日本臨床細胞学会教育研修指導医
口腔病変の診断では臨床診断に次いで,病理組織学的診断が行われる。病理組織学的診断は画像診断と並ぶ重要な診断であり,病変部組織を直接観察することで,病変の確定診断のみならず,手術材料の外科的断端の評価,病変の進行度の診断,治療法の選択,治療効果の判定,予後の予測に用いられている。
口腔癌はその約90%は口腔粘膜上皮を由来とする扁平上皮癌である。治療は外科的切除が主体であり,早期癌の5 年生存率は90%以上と良好な結果を得ている一方,進行癌や再発癌については予後不良の症例が多い。また切除断端に癌が存在する場合は断端陰性例に比べ著しく予後を悪化させることが知られている。従って,外科的断端の状態を正しく評価することは予後の判定や処置方針の決定に非常に重要である。
病理組織学的診断には組織標本が必要であり,臨床医による検体(手術材料)の採取,固定,切り出し,パラフィン標本作製, 組織染色という一連のプロセスがあり,その後検鏡による組織学的評価がなされる。この際,必要に応じて特殊染色や免疫組織化学的染色が施され診断に用いられている。切除標本の断端評価は水平(表層部粘膜)断端と,垂直(深部,浸潤部)断端を評価する必要がある。口腔の扁平上皮癌では癌の周囲に口腔上皮性異形成を伴っていることが多く,癌や上皮内癌の存在のみならず,口腔上皮性異形成の程度や部位も評価することが望ましい。口腔癌取扱い規約(第2版)では水平断端記載項目として口腔上皮性異形成の記載が推奨されている。
本セミナーでは外科的に切除された手術検体からの組織標本作製,病理組織学的診断における切除断端評価の実際,関連する口腔癌取扱い規約(第2版)の記載項目について臨床的意義を踏まえて解説する。
口腔癌はその約90%は口腔粘膜上皮を由来とする扁平上皮癌である。治療は外科的切除が主体であり,早期癌の5 年生存率は90%以上と良好な結果を得ている一方,進行癌や再発癌については予後不良の症例が多い。また切除断端に癌が存在する場合は断端陰性例に比べ著しく予後を悪化させることが知られている。従って,外科的断端の状態を正しく評価することは予後の判定や処置方針の決定に非常に重要である。
病理組織学的診断には組織標本が必要であり,臨床医による検体(手術材料)の採取,固定,切り出し,パラフィン標本作製, 組織染色という一連のプロセスがあり,その後検鏡による組織学的評価がなされる。この際,必要に応じて特殊染色や免疫組織化学的染色が施され診断に用いられている。切除標本の断端評価は水平(表層部粘膜)断端と,垂直(深部,浸潤部)断端を評価する必要がある。口腔の扁平上皮癌では癌の周囲に口腔上皮性異形成を伴っていることが多く,癌や上皮内癌の存在のみならず,口腔上皮性異形成の程度や部位も評価することが望ましい。口腔癌取扱い規約(第2版)では水平断端記載項目として口腔上皮性異形成の記載が推奨されている。
本セミナーでは外科的に切除された手術検体からの組織標本作製,病理組織学的診断における切除断端評価の実際,関連する口腔癌取扱い規約(第2版)の記載項目について臨床的意義を踏まえて解説する。