第39回一般社団法人日本口腔腫瘍学会総会・学術大会

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1.悪性腫瘍・臨床統計

[P01-14] 顎口腔領域に初発症状を呈した血液腫瘍の検討

〇渡邉 裕之1、深野 英夫1 (1.名古屋市立西部医療センター 歯科口腔外科)


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今回われわれは、2016年4月から2020年9月までの4年6か月の間に顎口腔領域の症状を主訴に当科を受診した悪性リンパ腫(以下ML)を主とした血液腫瘍8例の臨床的特徴について検討した。その期間当科を受診した顎口腔領域の血液腫瘍は扁平上皮癌、唾液腺癌についで多いものとなっていた。初診時年齢は50~84歳で平均年齢は69.5歳であった。発生部位は上顎歯肉が4例と最も多く、次いで下顎歯肉が2例、他は、上顎洞、顎下リンパ節が1例ずつであった。症状として8例すべてに腫瘤あるいは腫脹を認め、その中の2例に自発痛、1例は知覚神経障害を認めた。病理組織学的にはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫が5例と最も多く、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫がそれぞれ1例、顆粒球肉腫が1例であった。ML7例の臨床病期はAnn Arbor分類のStageⅡが2例、StageⅣが5例であった。すべての症例で血液腫瘍内科にて化学療法が施行され8例のうち6例は寛解し現在経過観察中である、1例は原病死、1例は他病死した。