[P01-23] 当科での口腔癌動注化学放射線治療における予後予測因子の検討
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【緒言】種々の悪性腫瘍の予後予測因子として，好中球・リンパ球比（NLR），血小板・リンパ球比（PLR），リンパ球・単球比（LMR），予後推定栄養指数（PNI），Glasgow prognostic score（GPS）などのinflammation based prognostic scoreの有用性が報告されている．今回我々は当科において動注化学放射線治療を施行した口腔癌患者55例について，各種予後予測因子と累積生存率について検討を行った．
【対象と方法】2009年から2019年までに当科において動注化学放射線治療を行った口腔癌55例について，年齢，性別，T分類，頸部リンパ節転移の有無，治療開始前の採血検査から得られたNLR，PLR，LMR，PNI，GPSと累積5年生存率について検討した．扁平上皮癌以外の組織型，重複癌，先天性の症候群，血液疾患保有患者，炎症性疾患，膠原病等による免疫抑制剤投与患者は対象から除外した．
【結果】対象は男性32名，女性23名で年齢は50〜86歳（平均70.5歳）であった．症例内訳は舌癌19例，上顎歯肉癌15例，下顎歯肉癌10例，頬粘膜癌9例，口底癌2例で，原発腫瘍径はT1：1例，T2：19例，T3：15例，T4a：18例，T4b：2例であった．累積5年生存率と各種予後予測因子について検討を行ったところ，一定の相関が確認された．
【結語】口腔癌に対して動注化学放射線治療を施行した患者群について累積生存率とinflammation based prognostic scoreの間に相関が確認され，症例の予後予測について有用である可能性が示唆された．