4.悪性腫瘍・画像

[P04-03] 制限拡散モデルに基づく口腔扁平上皮癌の拡散強調像の評価：TNM分類，Ki-67，PET検査による腫瘍機能的情報との比較

〇志摩 朋香^1,2、山野 茂¹、竹内 明子^1,3、鈴鹿 正顕^1,4、箕輪 和行¹ (1.北海道大学大学院歯学研究院口腔病態学講座放射線学教室、2.市立旭川病院放射線治療科、3.北海道大学大学院医学研究院死因究明教育研究センター、4.日鋼記念病院放射線科)

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【目的】口腔扁平上皮癌患者における制限拡散モデルパラメータを用いた拡散強調像についてTNM分類，Stage分類，Ki-67，Fluoromisonidazole-PET(FMISO-PET)のパラメータとの比較を行い，相関及び有意差について検討した．
【材料と方法】27人の口腔扁平上皮癌患者に対して前向き観察研究を行った．3テスラのMRI装置で6通りのb値(0-2500s/mm²)を用いてDWI画像を作成し，計算した．制限拡散モデルパラメータはK(kurtosis value)，D_K(kurtosis-corrected diffusion coefficient)，DDC(distributed diffusion coefficient)，α(diffusion heterogeneity)，D_slow(slow diffusion coefficient)，ADC(apparent diffusion coefficient)を計算した．SUV (standardized uptake values)及びTMR(tumor-to-muscle ratio)はFMISO-PETから計算した．切除組織にKi-67を用いて免疫染色を施行した．スピアマン相関係数，t検定及びKruskal-Wallis検定にて評価した．
【結果と考察】K及びADCとStage分類との間に有意差がみられた．K，D_K，DDC，ADC及びD_slowとKi-67との間に有意差がみられた．TMR_maxと制限拡散モデルパラメータ(K，D_K，DDC，ADC，D_slow)の間に有意な相関がみられた．TMR_meanと制限拡散モデルパラメータ(K，D_K，DDC，ADC，D_slow)の間に有意な相関がみられた．
【結論】制限拡散モデルパラメータは腫瘍増殖性や腫瘍の低酸素状態を反映し、予後を予測できる可能性があると考えられた．