第39回一般社団法人日本口腔腫瘍学会総会・学術大会

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7.周術期管理・検診

[P07-03] Bilastine による薬剤性無顆粒球症の 1 例

〇木戸 星周1、合田 啓之1、徳善 紀彦1、山崎 悠貴1、栗林 伸行1、日野 聡史1、中城 公一1、内田 大亮1 (1.愛媛大学大学院医学系研究科口腔顎顔面外科学)


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抗ヒスタミン剤は cetuximab (Cmab) 投与等における infusion reaction 対策や,皮膚障害に対して日常的に用いられる薬剤である。今回われわれは,bilastine による薬剤性無顆粒球症の 1 例を経験したので報告する。症例は,67 歳男性。顎下腺未分化腺癌全身転移に対して,1st line 化学療法として TC 療法を 3 クール後,2nd line として Nivolumab を 6 クール施行したが,いずれも PD の評価であった。がん遺伝子パネル検査 (foundationOne) にて,EGFR の amplification が認められ,PTX-Cmab に変更し,6 クール施行後,grade4 の口内炎を認め,中断となった。中断 4 週後に grade3 の掻痒感を認め,Bilastine 20mg/day を開始した。内服開始 day14 に,白血球数 1,500/ul,好中球数 45/ul となり,levofloxacine 500mg/day,fluconazole 100mg/day および G-CSF を投与開始した。Day16 には,好中球数 3,355/ul と回復し,治療を再開した。副作用としての頻度が低い薬剤の場合,モニタリングが十分に行われていない可能性もあり,処方時念頭におく必要性があると考えられた。