第39回一般社団法人日本口腔腫瘍学会総会・学術大会

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7.周術期管理・検診

[P07-06] 一般診療で広く撮影される口腔画像を用いたAI口腔癌検知システム開発に向けたデータセット作成

〇野田 明里1、村上 遥2、大屋 貴志3、光藤 健司3、矢島 康治3、星 和人1 (1.東京大学大学院 医学系研究科 感覚・運動機能医学講座、2.株式会社 CES デカルト、3.横浜市立大学大学院 医学研究科 顎顔面口腔機能制御学)


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近年, 画像認識分野で成果を上げている深層学習(Deep Learning), 特に畳み込みニューラルネットワーク(Convolutional Neural Network:CNN)の世界的な流行により, 医用画像処理及び画像診断支援の研究が発展してきている. Enlitic社の肺がん診断支援, オリンパス社の大腸がん診断支援など臨床実用化された例も少なくない.
そこで, 我々は一般診療で広く撮影される口腔画像を用いたAI口腔癌検知システムの開発を目指すことにした. しかし, 現状では口腔癌解析に利用可能な大規模でオープンなデータセットが存在しない. そこで, 2015年4月1日から2020年3月31日に東京大学医学部附属病院口腔顎顔面外科で撮影した約13万枚の画像を使用し, データセット作成を試みた. その際に, 使用予定の一般撮像画像データには学習に必要ない顔面などを含む広範囲を撮影したデータや, 病変部をミラー越しに撮影した自然画像でないデータ, ピンボケや手ブレなどによるノイズを含む画像が見られた. そのため, Deep Learningを用いてこれらのデータクレンジングを行い, さらに各画像に付与すべきラベル構成の設定など, アルゴリズムが学習出来る状態へデータを規格化する手法を提案する.