[SL-01] CAR-T cell therapy for relapsed, refractory tumors: current status of world and development in Japan
【略歴】
1996年3月 旭川医科大学医学部 卒業
1996年5月 信州大学附属病院小児科・小児医学講座
2003年3月 信州大学大学院医学研究科 修了(医学博士)
2007年4月 ベイラー医科大学細胞・遺伝子治療センター・博士研究員
2011年6月 信州大学附属病院小児科・助教
2014年4月 信州大学附属病院小児科・講師
2016年10月 信州大学小児医学教室・教授
小児科専門医・指導医、小児血液・がん専門医・指導医、血液専門医・指導医造血細胞移植認定医、がん治療認定医、細胞治療認定管理師
日本小児科学会(代議員)、日本小児がん研究グループ(理事)、日本小児血液・がん学会(評議員)、日本血液学会(評議員)、日本造血細胞移植学会(評議員)、日本遺伝子細胞治療学会(評議員)、日本血液疾患免疫療法学会(理事)、日本がん免疫学会、日本再生医療学会、米国遺伝子細胞治療学会、国際細胞治療学会、
1996年3月 旭川医科大学医学部 卒業
1996年5月 信州大学附属病院小児科・小児医学講座
2003年3月 信州大学大学院医学研究科 修了(医学博士)
2007年4月 ベイラー医科大学細胞・遺伝子治療センター・博士研究員
2011年6月 信州大学附属病院小児科・助教
2014年4月 信州大学附属病院小児科・講師
2016年10月 信州大学小児医学教室・教授
小児科専門医・指導医、小児血液・がん専門医・指導医、血液専門医・指導医造血細胞移植認定医、がん治療認定医、細胞治療認定管理師
日本小児科学会(代議員)、日本小児がん研究グループ(理事)、日本小児血液・がん学会(評議員)、日本血液学会(評議員)、日本造血細胞移植学会(評議員)、日本遺伝子細胞治療学会(評議員)、日本血液疾患免疫療法学会(理事)、日本がん免疫学会、日本再生医療学会、米国遺伝子細胞治療学会、国際細胞治療学会、
キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞療法は、最も期待されている次世代がん治療法の1つである。CARは標的抗原への結合によってT細胞に活性化シグナルが伝達するように設計された合成T細胞受容体の総称で、遺伝子改変技術によってCARを強制発現させたT細胞は標的を発現するがん細胞を特異的かつ強力に殺傷する。リンパ系腫瘍に対する臨床効果は劇的で、再発・難治性B細胞性腫瘍を標的とするCD19 CAR-T細胞が世界で2製品、国内でも1製品薬事承認されている。CAR-T細胞は、その製造にヒト細胞の遺伝子改変と加工を要するため、日本においては医薬品とは別の「再生医療等製品」という枠組みに分類される。世界では、これまで様々ながん種に対して多種多様な抗原を標的とするCAR-T細胞が開発され、現在多数の臨床試験が行われている。日本においても、固形腫瘍を対象としたCAR-T細胞の治験の準備が進められつつある。
演者らのグループは、独自のCAR設計技術とCAR-T細胞製造技術を開発し、日本で初めて骨髄系腫瘍を対象に、世界で初めてGM-CSF受容体を標的とするGMR CAR-T細胞を開発し、first-in-human医師主導治験の準備を進めている。同時に、これらの開発技術・基盤を利用し、固形腫瘍を対象に、受容体型チロシンキナーゼ(RTK)を標的とするCAR-T細胞の網羅的な開発も行っている。
RTKは、リガンドとの結合によりチロシンリン酸化を介して増殖、分化、生存などのシグナルを細胞に伝達する細胞外受容体の総称で、これまでに20のファミリーに属する58種類の分子が同定されていている。ほぼすべてのがん種において複数のRTKの過剰発現が認められるため、CAR-T細胞の良い標的と考えている。演者らはRTKの中で、骨軟部肉腫を対象にHER2を標的とするCAR-T細胞、軟部肉腫を対象にEPHB4を標的とするCAR-T細胞を開発し、現在医師主導治験の準備を進めている。最近では、神経芽腫、乳がん、グリオーマ、小細胞肺癌などにおいて細胞外過剰発現が認められる、ALKを標的とするCAR-T細胞を開発し、医師主導治験に向けた非臨床試験に着手した。本学会では、CAR-T細胞療法の海外における臨床開発の現状と演者らの研究開発をご紹介するとともに、口腔がんにおけるCAR-T細胞療法のニーズについて学会員の先生方からご意見を伺いたい。
演者らのグループは、独自のCAR設計技術とCAR-T細胞製造技術を開発し、日本で初めて骨髄系腫瘍を対象に、世界で初めてGM-CSF受容体を標的とするGMR CAR-T細胞を開発し、first-in-human医師主導治験の準備を進めている。同時に、これらの開発技術・基盤を利用し、固形腫瘍を対象に、受容体型チロシンキナーゼ(RTK)を標的とするCAR-T細胞の網羅的な開発も行っている。
RTKは、リガンドとの結合によりチロシンリン酸化を介して増殖、分化、生存などのシグナルを細胞に伝達する細胞外受容体の総称で、これまでに20のファミリーに属する58種類の分子が同定されていている。ほぼすべてのがん種において複数のRTKの過剰発現が認められるため、CAR-T細胞の良い標的と考えている。演者らはRTKの中で、骨軟部肉腫を対象にHER2を標的とするCAR-T細胞、軟部肉腫を対象にEPHB4を標的とするCAR-T細胞を開発し、現在医師主導治験の準備を進めている。最近では、神経芽腫、乳がん、グリオーマ、小細胞肺癌などにおいて細胞外過剰発現が認められる、ALKを標的とするCAR-T細胞を開発し、医師主導治験に向けた非臨床試験に着手した。本学会では、CAR-T細胞療法の海外における臨床開発の現状と演者らの研究開発をご紹介するとともに、口腔がんにおけるCAR-T細胞療法のニーズについて学会員の先生方からご意見を伺いたい。